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江戸時代の古地図、古文書に触れる楽しみ

    本間雅子(32回生)

私は当初、江戸時代の錦絵(浮世絵版画)に魅了され、広重や豊信、北斎、英泉などの作品を少しずつ集めていました。そのうち、江戸時代の一般の人々の風俗や文化にも興味を持つようになり、古文書(版本)にも手を出し始めました。

 

「版本」という言葉は、初めて手に取って内容を確かめた時に知りました。また、これらの保管方法について専門店にアドバイスを求め、資料館や博物館の資料保存方法も学びました。

 

さらに、江戸時代の古地図「御江戸大絵図」や「切絵図」もいくつか集めました。「御江戸大絵図」には詳細な行事が書かれており、地図から江戸の街並みがどのように展開されていたのかを感じ取ることができ、その時代に触れて楽しんでいます。

 

一番初めに手に入れた古文書は「延宝5年版 平家物語」でした。これをきっかけに、関連書籍(昭和以降のもの)も次々に手に入れました。江戸時代の人々がどのように版本を手に入れ、読んでいたのかも知りたくなりました。寺子屋で学んだ本はどんなものだったのか興味が湧きました。

 

東京・神田神保町の古書店で、北斎が挿絵を描いた版本「絵本庭訓往来」を見つけました。この版本には三冊合本のものと、一冊ずつのものがありました。私は、北斎が手掛けた浮世絵版画や版本を通じて多くのことを学んでいます。

 

▲御江戸大絵図 ▼絵本庭訓往来(えほんていきんおうらい) 北斎画